西田利の日記

写真サーバーSSL化成功

出勤


 SDMの実質的最終日。タッチアップ、フレキやホースの養生、残った気密、工事報告書。池田さんが八戸へ、勝さんが横浜に帰る。吉野さん最終日。仮設事務所も寂しくなる。


 今回の工事で印象的だったKさんのことをまだ書いていない。KさんはF300据付の元請の監督だ。Kさんがやっている事を見ていると面白い。毎日たくさんの問題に出くわしている。


 先日の朝は、据え付けるはずのIAのフィルターが無いと騒いでいた。しばらくして、フィルターを抱えて歩いているのを見かけた。良かったなと思っていると、後で池田さんが見たところでは今度はフィルターを付ける場所が無いと騒いでいたそうだ。


 その前には、Kさんが取り外し式のステージの手すりを溶接するのをしばらく眺めていて突然「思い出した。手すりも取り外せなきゃいけないんだった。」と叫んで手すりに駆け寄った。溶接している職人も困った顔でKさんを見ていたが、短いやり取りの後「ま、いいか」と溶接を続けさせていた。もちろん簡単な問題じゃなくて、溶接しなきゃすまない理由があったわけだ。


 F300本体に付随する盤の蓋が既設配管やF300自身のスチームポッドに当たって開かないので移設する必要があるというものが2件あって、そういう設計上の問題がすべて据付監督の肩にかかってくる。ハシゴを窓から離すために屋上の床のカタチが変わったり。


 こんなこともあった。計装で撤去するレギュレータが入った小さな箱が手すりに付いている。箱は保温の板金と同じように作られている。そろそろ撤去しようかと私がドライバーで箱をこじっていると、Kさんが通りかかって「僕がやりましょうか?」と言う。「いえ、ゆっくりやりますから」と私。ドライバでまたちょっとずつこじってみる。5分後にまた現われて「僕がやりましょうか?」 「じゃ、お願いします」と言うと、手に持っていた小さなハンマーでガシガシ殴りつけて7秒くらいで箱はハラリと床に落ちた。


 私が養生テープで仮固定しようとしていたスタンションをあっという間に溶接してしまったこともあったっけ。Kさんに逆らうと溶接される、とこの後冗談が流行った。