西田利の日記

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見ざる聞かざる

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<「靖国」>映画館はなぜ上映中止したか
4月7日9時50分配信 毎日新聞

 ドキュメンタリー映画靖国 YASUKUNI」の上映を予定していた東京、大阪の5館(4社)が相次いで中止を決めた。映画館側は今月12日の封切りを控え、なぜ断念したのか。経緯を検証した。【臺宏士、本橋由紀、鈴木隆

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 ◆街宣、怖がるスタッフ

 「現場は若い女性スタッフばかりだ。彼女たちは携帯電話の着信音にも右翼団体が来たのではないかとおびえる状況だった。しかし、会社としては上映を支える人的配置は困難だった」。「靖国」の上映中止を決めた「銀座シネパトス」。運営する「ヒューマックスシネマ」(東京都新宿区)の担当者は、苦渋の選択だったことを強調した。

 同社によると、右翼団体が、映画館周辺で初めて街頭宣伝活動を行ったのは先月20日午後。3人が乗った1台の街宣車が映画の上映中止を訴えた。22日にも別の団体が来た。いずれも文書での申し入れはなかったが、98年公開の「南京1937」が街宣活動のため相次いで中止に追い込まれたケースを挙げ「同じようになる」と主張したという。脅迫めいた抗議電話もあった。同社は26日、配給協力・宣伝会社「アルゴ・ピクチャーズ」(港区)に上映中止を申し入れ、ポスターも取り外した。その日、別の団体が来たが、中止決定を告げると引き揚げた。

 同社関係者は「過剰な自粛と言われるが、安心して上映できる環境を確保できなかったことに尽きる。昨年、試写を見たときは中止に追い込まれることは想像もしなかった。『反日』という言葉が独り歩きしている気がする」と明かす。

 ◆「近隣の施設に迷惑」

 最も早く上映中止を決めたのは、東京・新宿の「バルト9」を運営する「ティ・ジョイ」(中央区)。同社は「番組編成上の総合的な判断」としているが、自民党稲田朋美衆院議員らの意向を受ける形で、アルゴが先月12日に国会議員向け試写会を開いた直後だった。アルゴ側は「右翼団体街宣車が来る恐れがある。映画館は、商業地の真ん中にあり、近隣施設に迷惑がかかる、という説明だった」と明かす。銀座シネパトスと異なり、右翼団体などからの具体的な抗議はないという。

 「Q−AXシネマ」(渋谷区)も「直接的な抗議や特定の団体、個人などからの働き掛けはなかったが、商業施設として万一のことがあってはならない。上映中止は初めてだがやむを得ない」とコメントする。

 「シネマート」を東京、大阪で運営する「エスピーオー」(港区)は今月1日、ホームページに経緯を説明する文書を掲載。国会議員による試写会後にアルゴ側に「安全な上映環境の整備」を申し入れたが「中止にすることで了承を願いたい」と申し出があったとしている。これに対し、アルゴは「エスピーオーは、左右両派を招いた試写会を開くことなど実現が難しい条件を提示した」と、ニュアンスが異なる説明をする。両社は公開に向けて話し合いを再開した。

 ◆「表現の自由の担い手」

 上映を予定している新潟市の「市民映画館シネ・ウインド」は、「個人が会費を払って自由を維持している。23年間、公開を中止した映画はない。自粛ムードが全国に広がった昭和天皇大喪の礼の時も営業した。大丈夫です」と言い切る。同館では、上官の戦争責任を追及する故・奥崎謙三氏を描いた「ゆきゆきて、神軍」(原一男監督、87年)を上映した時も問題なかったという。

 アルゴの岡田裕社長は「映画は上映して初めて事業が成り立つ産業だ。映画館は重要な表現の自由の担い手だ。頑張れるところまで、頑張るべきではないか」と話す。

 上映中止が広がるきっかけになった国会議員対象の試写会は、文化庁が製作者側に打診し、会場を手配するなど深く関与した。公開前の議員向け試写に対しては「事前検閲だ」と疑問の声もある。同庁は「稲田事務所から助成金についての問い合わせがあった際に視聴の要望を受けた行きがかり上だ」(芸術文化課)と説明。今回の対応が中止につながったことについては「心外だ」としている。』
 結局どこの国でも同じこと。表現の自由とは性器を露出したり芸能人の私生活の写真を売ったり、作者に無断で芸術作品のパロディを発表することを言う。