西田利の日記

写真サーバーSSL化成功

北京第5日


 初日にe航空券の控えを紛失したので印刷する必要がある。また予定通りホームプリント搭乗券も印刷する。情報の通り、直前になると席が空いてきて窓際に変更できた。いずれもwindowsのおまけの印刷機能でPDFに出力する。



 いままで気が付かなかったがThunderbirdbiglobeのメールが受信できていない。携帯のgmailアプリではbiglobeが受信できているという、逆転現象だな。


 印刷したいPDFをUSBメモリーに入れてフロントに行き、プリンタとパソコンが使いたいんだけどと聞くと、21階ですよと教えてくれた。



 21階に行くとサロンのような事務室のような1室があって、受付の女の子がいる。プリンタを使いたいんだけど、と言うと、このホテルの客ですか?部屋の番号は?と言う。印刷は1枚10元ですという。100枚印刷するならプリンタを買いに行こうかと思うだろ。当方は2枚だ。案内されたのは同じ部屋に図書館の自習室みたいな小さい仕切りの中で技術者様がパソコンの前に座っている。技術者様なんだろうが見た目は受付の女の子と変わらない。USBを渡して、画面を見ながらフォルダーとファイルを指さす。お金は部屋代に含めてもいいですよと言われたと思うが、今払ってもいい?と聞くと、いいというので20元払う。領収書、と言ったら、それはフロントですと言われた。



 印刷結果を部屋に置いて今日の観光に出かける。




 遅くなったがホテルの周辺を点検する。というのはここは都心であって人間臭いものが何もないと決め込んでいたんだ。2000年に来た頃は国貿ビルのあたりから長冨宮を眺めて金持ちが泊るところだと白眼視していた。



 まず同じ建物のすぐ裏にローソンがある。なんだ遠方の便利店で朝飯を買って運ぶ必要なんかなかった。ボディシャンプーも売っている。24時間だという。



 もうちょっと先に行くと手ごろな感じの料理店も並んでいる。灯台下暗しと言うか、チャイパブに目がくらんで足元を見ていなかったな。






 ここは料理の絵が表に出ていて安心できる。看板の中に蠍とか螺とかの危険そうな文字もない。


 幸い、一番若くてかわいい給仕が対応してくれた。若くてかわいいということは賢いということだ。人が見かけで分からないなら人間には群れるという遺伝子が無いことになる。人間は見かけで人間を識別できる。


 どれがうまいですかと聞くと、なんとかかんとかと言っている。私は外人だよ、分からないよ、と言うと、麺ですか何とかですかと聞くので、分かった部分の麺だよと答えてしまう。これはおいしいです。辛くて酸っぱいです。あとこれはなんとかで、こっちはどうこうですと説明が続くので、最初に言われた辛くて酸っぱい面を頼んだ。


 飲み物は?とこっちが聞くと、スープですかなんとかですかと言う。飲料だよ、コーラはあるかい、と聞く。当方が口で言える飲料は水とコーラと茶とコーヒーだけだ。コーラはビンのコーラですかなんとかですか?と聞いてくる。ビン? ビンじゃなければ何なの?と意味の通じないことを言うと、彼女は賢いことに冷たいコーラと室温のコーラを出して見せた。ああそれか。冷たいほうをいただく。




 料理が登場。辛すぎもせず、人民の助けを借りて何とか無事に昼飯が終わる。


 食べ終わってレジに行くと、別の女から、あなたは何とかですね、と言われる。5元のコーラと21元の麺だよと答える。




 さらに長冨宮の裏通りを東に歩く。




 会社の門を守る2匹の獅子のようにおじさんとおばさんが寝ている。今日は日曜日だ。



 全部電動バイク




 長冨宮の周りを知った有意義な散歩だった。都心のように思っていた建国門の生活臭のある一面だな。






 今日は長城に行くかとも思っていたが中関村に行く。



 地下鉄の中で地球の歩き方を開く。西単で乗り換え。簡単だな。


 地下鉄の中で、鵜の目鷹の目で空席を探しているおばさんがいる。事情は後で分かったが離れたところに立っている亭主を座らせたいらしい。駅で空いた席にとびかかって行ったが、わずかの差で他の人が先に座った。おばさんは見るからに残念そうに天を仰いでいる。近くに5歳くらいの女の子が座っていて、両親はその前に立っている。女の子が私の席を譲りましょうと言う。ここでおばさんは荷物を席に置いて離れた場所にいる旦那を呼びに行く。太ったくたびれただんなを座らせると、こんどはその隣に座っている女が、私の席も譲りましょうとおばさんに言った。遠慮しあっていたが結局人に譲られて夫婦で並んで座ることになった。謝謝などと言っている。しばらくすると別の駅でおばさんの横の席が空いた。最初に席を譲った女の子におばさんが、ここに座りなさいと言っている。この太った旦那は体が弱いのか、それとも昨夜寝ていない事情があるのか、あるいはただ座って寝るのが好きなのか知らないが、席に座るとすぐに寝てしまった。


 中国人は簡単に謝謝などと言わないものだと思っていたが、いまこの電車の中でもあちらこちらから謝謝という挨拶が聞こえる。そういえば初日に空港から乗った電車で私の目の前に席が空いて私が座らないでいた時、横に立って居た若い男が私に声をかけてから座ったのを思い出す。


 あとは・・・北京の地下鉄は連結部分が広くて気持ちがいい。北京の地下鉄は網棚が無い。北京の地下鉄は揺れない。簡単に立っていられる。





 ここで人に見つからないように写真を撮ったらしゃがんでいたおじさんに呼び止められた。おまえ政治スローガンを盗もうとしただろうと言われるのかと思ったら客引きだった。何を買うんだと聞かれるのでまたただ見る見るだと答える。




 先日買った中国のSIMカードが電話とショートメールはできるのにインターネットができないことが気になっていた。店を眺めていて、電話ができるタブレットを買うなら重複にならず意味があるだろうと考えた。値段を聞くと700元だという。700元なら、後に残るものだし使い道があるだろう。


 Y!mobileSIMカードを入れてみると、電話はできるがインターネットができない。中国のSIMカードを入れるとがちゃがちゃ設定に苦労していたようだが使えた。衝動買いだが悪くないだろう。なにしろ昨日は220元でパンダのグラスを買った。






 両替したばかりの赤い毛沢東が減ったので中関村を見物する気も失せて帰宅の途に就く。



 建国門に帰着。



 青空。横断歩道の赤信号で渡る人もいるが青になるまで待つ人もいる。私が空を眺めていたらいつの間にか青になったらしい。後ろから若い男が、先に行きますよ、あなたは行かないの、と低い声で私に声をかけて追い越していった。




 さっき発見したローソンで明日の朝飯とおやつを買う。



 ホテルのロビーでまた両替。5万円入れようとしたら4万円飲み込んだところで、あと4千円入れることができますと表示して飲み込まなくなった。

 4万円入れて1回で両替したがレシートは1万円分しかない。4枚出て取り忘れ? そんなことはたぶんないと思う。



 下のローソンで買ったもの。



 ドラッグ&ドロップができなくて交換してもらったBluetoothマウスだがまたドラッグ&ドロップが出来なくなっている。



 ポテトチップと桃茶。



 買ってきたタブレットのデザリングを試す。中国ではY!mobileローミングのモバイルネットが1日3千円かかる(これも2000年の環境から比べると素晴らしいことだけど)から重要なところだ。タブレットwifiアクセスポイントを設定する。



 パソコンでそれに接続する。簡単だな。よかった。



 百度地図も開ける。



 懸案の、微信でお金を授受できるようにする。










 マイウォレットが出た。



 たぶん成功。



 さて、勉強もこれくらいで晩飯食って夜の勤めに出るか。




 昼に歩いた道を歩いてみる。写真は明るく見えるが実際にはもうちょっと暗い。



 すずしい初夏の夕方。








 にぎやかな通りが終わる場所の新上海小吃坊。客だか友達だかが帰るところだ。ここで晩飯を食う。



 飲料4元。昼に行った高級店より1元安い。これいい?と冷蔵庫から勝手に取る。





 肉絲蛋炒飯。



 経営者家族の晩飯が始まるらしい。このあと子供が現れて大声で騒いだ。



 炒飯登場。肉絲とやらがちょっと固いが薄味で食いやすい。



 新上海小吃坊の向かい。




 このガソリンスタンドの出入り口に乗用車が停車して、携帯か何かをいじっていた。タンクローリーが来て乗用車にクラクションを鳴らす。クラクションを鳴らさなければ交通システムが回らないから鳴らしている。千葉でクラクションを鳴らしている連中にはこの事情が無いんだから釈明が必要だろう。千葉人だから、と言うのなら、理解できるような気もする。そうだろうか? 実は千葉人にもクラクションを鳴らさない奴のほうが多い。ごく一部の連中が千葉のクラクション鳴らしの大部分を担当しているわけだ。千葉人のクラクションを鳴らさない大部分は、街中こぞってクラクションを鳴らさない仙台人と変わらない。ではなぜ仙台にはクラクションを鳴らすものが居ないのか? 仙台人がみな日本人だから?








 建外大街に戻る。




 永安里を過ぎたあたりで白人のおばさんに英語ができるあるかと呼び止められた。出来ない、と答える。彼女は英語ができない中国人を探していたらしい。ここに行きたいと指した地図は二環路の中だ。彼女が歩いている方向が逆だ。こっちじゃないよ、後ろだよ。今はここ、これが私のホテルで、私はこっちへ行く、と地図を指して教えてやる。あなたはこっちだ。歩いて20分か30分かかるよ、と教えてやる。私は中国人じゃないよ日本人だよ、と言ったら、アイムソーリと言った。



 SOHO建外の12号楼の場所を地図で確認してたどり着いた。ちょっと離れているので前回は見つけられなかった。



 羽という店があるはずの3304。





 国貿から地下鉄に乗る。




 大望路に到着。



 現代城SOHO D座を初めて点検する。ネットで見たところでは18階に銀のバラがあるはずだ。



 ところが18階に上がってみると、銀のバラは無くて代わりにA座にあると情報を見てきた梓がD座18階にある。



 入ってみると、なんだここはデラックスな店じゃないですか。日本に来たことが無いというチーママも、付いてくれた元福岡留学生でいま企業の通訳をしているという子も日本語がうまい。カラオケは中国の機械とJOYSOUNDの切り替え。飲み放題2時間300元、女の子チップ200元、ドリンク50元からだそうで、ここでは話が盛り上がって2時間半座っていたが、2時間分で計算してくれて550元也。最初にここにきていたら今回の旅行もちょっと感じが変わっていたかな。


 遅いんで帰りますよ言って実はまたA座22階に上がっていく。門を見ただけのヒマワリに行ってみると、他の客が帰るところで中は私だけになる。



 この店はママさんとかチーママとかいうのがいるのかいないのか、初めての客を見にも来ないでほったらかしだ。誰がいいですかと女の子本人が言うのでお前だよと言うと、例によって日本語を勉強しているというが何も言えないらしい。410元也。携帯でタクシーを呼んでタクシー代も払ってくれた。


 携帯でタクシーを呼ぶ、というが日本のように電話して呼ぶのとはちがう。自分が呼んだタクシーが今どこを走っていてどこまで近づいて来たかもわかり、タクシーの番号も事前に分かり、支払もそうしたければ携帯で支払いが済んでいる。食堂も自動販売機もすべてそうで、現金をいじっているのは私だけだ。出前を取るのも同じだと言う。日本の近い将来の姿が見える。逆に言うと微信みたいな支払いシステムを作った会社は中国の通貨の半分を担っていることになる。チャイナドリームだね。



 タクシーの中から。





 ただいま。